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わたしは最悪。感想〜今年はこれ見れただけで満足〜

7月の大本命にして、評判も上々のわたしは最悪。を見ました。最初どこかで予告だけ見て、これは見たい、と思っていたら周りの絶賛評が集まり始めましたね。こういう時結構外れることあるので、ドキドキしながら見たんですけど、一言最高だったと。今年は他見逃しても悔いはないくらいには個人的傑作。(先に見たリコリスピザがそこまで絶賛出来なかったので余計にドキドキした汗)

 

以下ネタバレありで感想です。(一回のみ鑑賞)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

原題を調べましたが、ノルウェー語なのでよくわからず。「Verdens verste menneske」だそうですが、Google先生によると世界で最悪の人だとか。ちょっと邦題より強めな印象だけど、的外れではないので、日本人としてはわたしは最悪。で認識して話していきます。

 

簡単にまとめると、人生の帰路において、選択を間違え続けた女性のお話。選択の瞬間は見てるこっちも華やかな人生が待ってそうなんですけどね。清々しいまでに間違った選択を重ねていく様子が淡々と、時にドラマチックに描写されていくんですね。中盤辺りまでは、これは自業自得だな、とどこか冷めて見てたんですが、何故ですかね、途中からなんだか他人事では無いような。そんな気がしてくるんです。アクセルの病気を知り自分の気持ちと間違いをジュリーが告白しているあたりからは、僕もジュリーを許してるんですよね。憐れみとも共感とも違う感じでした。流産したであろう描写の後の泣き笑い、その後エピローグでの仕事の描写、アイヴァンが子供を連れてるのを見かける嫌らしい描写まで含めて全て受け入れてる自分がいるんです。(ここでアクセルが、きみは最高だ、と言うの憎いです)

綺麗な話じゃ無いし、最後までジュリーを理解できない人もいるだろうと思います。絶対この映画嫌いな人も多いよな、と帰り道思ってました。それでもやっぱり、多くの人は正しい事だけで生きてこれないから、きっと後悔も多いから、見たら何かしら引っかかると思うんです。些細なことかもしれないけど。この映画はその苦しい瞬間を、今の時代で切り取れてる傑作であり、30前半の自分としては、かけがえのない映画になったんだと思ってます。

 

感情的なところはこんな所ですが、映像も良くできてました。感情の起伏に合わせたライティング、周りだけ時が止まるほど浮気にのめり込むシーン。複雑な表情で見せる演技。キャラの行動は冷静に見るとやばかったりするけど、なぜか受け入れてるのは映像のお陰も絶対ある。

 

兎にも角にも今見るべき恋愛映画、人生讃歌としてすごい傑作が見れました。単館と思われるところが残念ですが、なるべく多くの人に見て欲しいと思います。

 

あのトイレの見せ合いはなんだったんだろうなぁ笑